皆さんはジョーンズ骨折(jones骨折)についてご存知でしょうか?
この記事にたどり着いた方は、おそらく調べる必要に迫られて調べたのでは?と思います。
ジョーンズ骨折について説明するサイトは、専門用語が多く、一般の方には分かりにくいかもしれませんね。
そこで、今日は「ジョーンズ骨折」について5分で分かるように解説していきます。
若年アスリートに多いジョーンズ骨折とは?
ジョーンズ骨折は、スポーツ選手に多い骨折です。
他のケガより治りにくいのが特徴です。
プレーからの長期離脱を強いられる場合もかなりあります。
真剣にスポーツに取り組んでいる選手ほど、この骨折を起こしやすいでしょう。
サッカー選手に多いようで、メッシ選手も過去に経験しているとの事です。
強いチームでプレーしていて、数カ月の離脱。
となると、選手や保護者、コーチやトレーナーの理解がとても大事です。
このケガについて、まずは選手自身がきちんと理解しましょう。
ジョーンズ骨折の症状は?
ジョーンズ骨折の症状には、以下のようなものがあります。
- 足の外側の痛み:ズキズキする(疼痛)触るとピンポイントで痛い(圧痛)
- 腫れ・内出血:突発的な骨折の場合、1~2日で出現。
- 歩行困難:足をつけない、歩くのが難しくなる。
足の外側に痛みを感じたら、早めにプレーをストップして医療機関を受診しましょう。
ジョーンズ骨折はどこの骨が折れる?
ジョーンズ骨折では、第5中足骨(だいごちゅうそっこつ)が折れます。
第5中足骨は、足の甲の外側にあります。
足の甲を外側から手で撫でてみてください。
骨の出っぱりに触れますね?
そこが第5中足骨の基底部(きていぶ)です。
この周辺の骨折は、折れるポイントで3つに分類されます。
なぜかというと、ちょっとした位置の違いが、治りの良し悪しを左右するからです。
1センチ場所がずれただけで、治るまでの期間が数週間かわってしまいます。
簡単にいえば、ZONEⅡとⅢがジョーンズ骨折だと思ってください。
ここは治りにくく、治療するうえでの注意点も多いと言われます。
ZONEⅠは、以前にご紹介した下駄骨折(げたこっせつ)です。
下駄骨折はジョーンズ骨折より早く治り、治療後の具合も比較的良いです。
原因は?なぜ起こるの?
ジョーンズ骨折は、突発的に起こる場合と、気づいたら折れているという場合があります。
- 足を捻った時に起こる(突発的な骨折)
- ランニングやジャンプで、足に繰り返し力が加わり続け、気づいたら折れている(疲労骨折)
- ②が徐々に進行している中で、急な動作をして発生する事もある
②は疲労骨折といわれます。
これは針金をグニグニしていると折れる「金属疲労」と同じ原理です。
さっきの図を見ると、第5中足骨は少しカーブしています?
足を地面につくときに、そこのカーブが曲げ伸ばしされるのです。
なので、走る地面が硬いほど負担は大きいでしょう。
また、シューズのタイプや劣化具合も関係します。
ほかにも選手自身のからだに問題があることも考えられます。たとえば…
- 身長や体重の急な増加で足の負担が増える
- 栄養や休養が不十分(偏食や睡眠不足)
- 柔軟性・体幹の安定性が足りない。
- 心肺機能が競技レベルに追い付いていない
こういった事の見直しもした方が良いでしょう。
今まさにジョーンズ骨折に悩んでいる方。
プレーできないからと言って、ガッカリしないでくださいね。
このケガは、自分の体について見直す良いきっかけになるはずです。
どんな治療をするの?
スポーツをやっている人の場合、手術が推奨されています。
骨の芯の部分に髄内釘というスクリュー状の金属をいれる手術方式が一般的です。
手術が必要なのは、次のようなリスクがあるからです。
- ギプスによる固定や松葉づえでは、骨がくっつくまでに時間がかかる「遷延治癒(せんえんちゆ)」がおきる。
- 骨がくっつかない「偽関節(ぎかんせつ)」や、また折れてしまう「再骨折」も起きる。
手術後のリハビリは患部ではない所からやり始めます。
患部のリハビリ開始が4週間経過後です。
術後の経過とともに、足への体重のかけ方や、歩き方の練習も行われます。
医療的なリハビリの後にアスレチックリハビリテーション、その後に機能向上トレーニングをした方が良いでしょう。
スポーツ復帰にかかる期間は?
一般的には、3ヵ月くらいでスポーツへの復帰ができるとされます。
ただ、予定よりも治るまでの時間が伸びたりする事も多い骨折です。
また「ケガが治る=元通りにプレーできる」ではない事は、アスリート自身が一番わかっているでしょう。
復帰前には、十分なコンディション調整と体力づくりをする必要があります。
医療スタッフだけでなく、トレーナー・コーチによるサポートも必須だと思います。
ジョーンズ骨折を予防するには?
ジョーンズ骨折は疲労骨折によって起こる事も多いです。
予防のためには、前兆をとらえて疲労骨折を回避する事が大切です。
足の外側が痛かったら、まずはいったんプレーをストップして医療機関を受診しましょう。
骨折してしまえば、前と同じ体力・スキルレベルに戻すには4~6カ月くらいかかるでしょう。
中学校や高校でプレーできる期間は、実質2年半くらいです。
そのうちの6カ月のあいだプレーできない事態にならないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
できるだけ専門用語を避けて解説しましたが、いつもより少し難しかったですかね?
ジョーンズ骨折は、まじめにスポーツをやっている人ほど起こりやすいです。
また、なってしまうと長い期間プレーできないので、絶対に避けたいケガでもあります。
ただ、現在骨折している人もガッカリしないでください。
いまのうちに体の使い方やケア方法、トレーニングの仕方を見直しましょう。
復帰後に今より良いプレーヤーになっている事をイメージしてください。
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この記事を書いたのは…
田中陽祐(たなかようすけ)
柔道整復師・スポーツトレーナー。にいさと接骨院×からだラボ 院長。
包帯やテーピングを巻くのが大好き。趣味はランニング、山登り。
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